お客様の暮らし方そのものを整えることが私の仕事

私にとってインテリアを提案するということは、単に家具や照明を販売することだけではなく、お客様の暮らし方そのものを整えることだと考えています。空間の雰囲気や見た目の美しさはもちろん大切ですが、それ以上に「どんな時間を過ごしたいのか」「どんな気持ちで日々を送りたいのか」に寄り添うことが、私の役割だと思っています。

インテリアは「何から始めたらいいのか分からない」というお客様がほとんどです。それは当たり前のことですし、その分からないを一緒に整理しながら理想のお部屋を形にしていくのが私の仕事です。空間の雰囲気はどうしても似通ってしまいがちですが、照明や家具の選び方ひとつで印象は大きく変わります。だからこそ建築とインテリアの予算配分はバランスが重要で、どちらかに偏りすぎるとせっかくの住まいがアンバランスになってしまいます。毎日触れる家具や目に入る照明にもしっかりと予算を配分し、建築と調和の取れた空間を整えることが大切です。

そのために大切にしているのは、お客様との打ち合わせの時にする何気ない会話です。好きな色やテイストを伺うのはもちろんですが、普段どのように家で過ごされているのか、家族との時間をどう大切にされているのかといった背景を意識し、その方に合うスタイルをご提案するようにしています。

愛おしさを感じながら暮らすことが、豊かさ

照明は空間の印象を大きく左右する存在です。ただ明るければ良いというものではなく、光の強弱や色合い、当て方のバランスで同じ部屋でも全く違った雰囲気になります。照明が整うことで家具や小物も美しく映え、暮らしに温度感や安心感が生まれます。また朝・昼・夜で光の役割は変わるため、その時間の流れに合わせて計画することで、住まいが自然に心地よさを育む場所になるのです。

家具は毎日触れ、使い続けるものですから、時には家族のように寄り添う存在になります。だからこそデザイン性や耐久性はもちろんですが、座り心地や触れ心地といった使う時間の快適さを重視しています。家具は単なる道具ではなく、日常を支えるパートナーです。選び方ひとつで気持ちのあり方まで変わり、生活が丁寧になっていきます。愛着を持って選んだ家具は手入れをするたびに味わいが深まり、愛おしさが生まれます。愛おしさは人に伝えたくなるもの。そんな家具や照明に囲まれる家は、「早く帰りたい場所」になります。

豊かさとは、愛おしさを感じながら暮らすことだと考えています。ぜひ一緒に、そんな空間創りを始めましょう。